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Lord of Flies / FORTUNE
失恋船長 (2025-05-26 01:07:51)
現在配信されている曲順です
1.Daydreamer
2.Heartbreaking Woman
3.Black Circle
4.Dusty Road
5.King Of Kings
6.Lord Of Flies
7.Fallen Angel
8.Elvis Presley
9.Carolina
10.Forsaken Nation
11.Intoxication
12.Bad Days
13.Terminate
14.Raining Stones Over Babylon


前作の悪評が凄く、その鼻息に吹き飛ばされそうになりました。1stは北欧メタルの名盤だと祭り上げるのは、いささかやり過ぎな気もするが、個人的には前作よりも遙かに問題なのが今作だと思う。配信版の曲順でいくとオープニングナンバーのDP風に仰け反る。その流れは②でも続き、そのRAINBOW丸出しな作風に吹っ飛ばされそうになりました。

ギターオリエンテッドな作風ではあるが、随分とレトロな感性に彩られたサウンドにシフトチェンジ。極力オーバーダブを避けて、シンプルなプレイに徹して古典的な音楽性を確立。正直、これも違う感は拭えないが、前作のようなミドル中心ではないので、ノリの良い楽曲を求める方には聴きやすいだろう。

1stのファンには戸惑う作風だろう。露骨なパクりというか作風が寄せすぎで興ざめする瞬間もあるのだが、これじゃまるでALIENの失敗を思い出すし、TENみたいなオマージュがキツすぎる曲もあるのだが、甘みを含んだ北欧独特のメロディも混在しているので、ややこしやである。

頭を空っぽにして、この音楽性を甘受すれば、THE古典ロックとして楽しめるが、一度疑問を持つと付き合うのは苦行に変るだろう。一曲の完成度は高い。何よりグランジ/オルタナムーブメントから脱却しているのだが、折しもBACK TO THE 70年代もあったので、その流れを踏襲したのだろう。1st、2nd。3rdと見事に音楽性を変えてシーンに立ち向かったバンド。とは言え主戦場は日本だった。小さいマーケットを相手に時代に翻弄された彼ら、シンガーのベニーはClockwiseのNostalgiaで見事に復活。メロディアスなサウンドに飢えていたマニアに潤いを与えたが、やっぱり次のアルバムでコケた。今。何をやっているのだろ?今作を久しぶりに聴き猛烈に思いましたね。


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